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おばあちゃんの恋文
おばあちゃんの恋文

おばあちゃんの恋文

発売日:1993年06月15日

幸田美寿子著

ISBN:978-4-87919-544-9 / C0095 / 全書判上製 / 224頁

定価1258円(税込)

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昭和ロマンが香りたつ愛の手紙と愛の日記。


明治に生まれ、大正に青春時代を過ごした、ごく普通の大和撫子を自称するおばあちゃまが、昭和初期の若い日に亡夫との間で交わしたラブレター(往復書簡)と愛する思いのたけを綴った日記を全公開。
「命をかけても」の激しさと、その一方での静かに燃え続ける心の炎の柔らかさが、絶妙な対をなして語られ歌われる。明治の女から平成の女たちへ、愛することと愛されることに、かつてこんな形があったことを伝えたい。



はじめに

第一章 恋文・恋歌

人生行路のスタートを君と誓いて
お待ち申しております
今回はお寄りできずに……
寂しさを貴女に分けるゆとりもなく
思わぬ方から貴方のお名前が
あの夜の京の町の灯は
あいたかったのだ!
町の灯はにじんでいるのに……
手紙が気にかかることおびただしい
ときめく喜びと
決心をともにしてくれ
元気いっぱいに暮らしています
あの人は知っていてくれるだろうか
退職のこといかがすればよいでしょう
くだらぬことは春の淡雪とともに消えてゆく
近詠、誰にもみせてはいけませんよ
こみ上げてくる喜び、はちきれそうな力の湧起
全快の報を得て
便りなしには生きていかれない
人を恋うということの苦しさ
そこらへんにある恋愛以上のものを
あふれる思いのいとおしさ
今夜もまた夢をみることだろう
電報
せつないの!

第二章 愛夫日記

初夜あけて
泣かずにまっております
東京に家を探そう
恋歌――強き腕に抱かれてあれば
すぎこし一年の涙
どんなに愛し返しても足りない
子宮外妊娠、そして流産
敬愛するあなたへ
相性は「大地に燃ゆる火」
君を思う歌――病んでます君への恋しさ
しっかり手を引いて下さい
吹き荒れる初秋の夜に

第三章 母となりし時の記

われ身ごもれりと知る今日かな
人工呼吸で蘇生したわが初子
母さんのポンポンに坊やがいるのね
長男誕生の喜び
平和を迎えて授けられた次女

子と夫のおりにふれて

終戦に思う
長女・十一歳のおりに
夫の学位授与にあたって
長男十一歳のおりに
次女九歳のおりに

付章 I

看護日記

夫の眼にホシが入る
再び右眼にホシが入る
流感から肋膜肺炎に
わが寿命を縮めても
胸痛なお去らず
ようやく出勤に
再発に意気消沈して
お見舞いの品々に感謝して
患部もほとんど快癒して
眼にホシの入ること十三回におよんで

付章 II

子育て日記

つつがなくすこやかに生いたたせたまえ
いつの間にか人がましくなってゆく
戦時下とておやつなどなかなか手に入らず
いっぱしのいたずらっ子となった長女
父の葬儀に参列できない不幸に
三児を伴い敗戦後の困難な旅を
長男が幼稚園に
長男小学生に
夫の両親を案内して

その他のこと

姑逝く
舅逝く
我が家成る
長男の大学入学
長女の結婚
一九九三年一月一七日に詠む歌二首